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     緑十字;労働安全のシンボル 株式会社潜水技術センター(DIVING TECHNOLOGY CENTER) イメージ;ヘルメット
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    <潜水の歴史>
 

  人類は、その長い歴史の中でそれぞれの時代を反映した背景、思想、科学力を

 もって常に海と接してきた。もちろん、「潜水」も例外ではなく、太古の昔から

 現在まで、さまざまな取り組みが行われている。

  以下に、その歴史の一端を紹介する。

 1)素潜りの時代

  人間が息をこらえて水中に潜る「素潜り」潜水が行われたのは、今から5,000年前に

 さかのぼると言われている。我が国では、西暦285年に書かれた「魏志倭人伝」に

 海女(海士)による真珠、サンゴや魚介類の採取が紹介されている。欧米においては、

 今から2,300年前にはギリシャ人がシェラキ−ズ攻撃に潜水を利用したという記録に

 見られるように、早くから海戦時における敵船舶への攻撃、港湾の防御などの軍事

 目的や沈船よりの積み荷の回収などのサルベ−ジ作業に広く活用されていた。

 

 2)潜水器の歴史

  潜水器の歴史は、1650年にドイツのゲ−リケ(Guericke)が開発した空気ポンプの

 登場により始まった。空気ポンプは、その後イギリスのスミ−トン(Smeaton) らに

 よって潜水用に改良され、陸上よりの空気送気による水中活動が可能となった。

  1797年には、ドイツのケレンゲルト(Klingert)により、金属製の大型ヘルメット

 および銅ベルトで構成され最初の実用的な潜水器が開発され、その後さまざまな開発が

 おこなわれ、1837年にはイギリスのシ−ベ(Siebe)により、排気弁付き金属ヘルメットと

 潜水服から構成されるヘルメット式潜水器が開発された。

  我が国には、1871年(明治4年)にヘルメット式潜水器が導入され、翌年には早くも、

 海軍工作局において製造が始められた。同時期に、民間においてもオランダより

 帰国した増田万吉によりヘルメット式潜水器の製造が始められ、特に、ゴム製潜水服の

 製造は、我が国ゴム工業の始まりと言われている。ヘルメット式潜水器は、産業界に

 おいて、いち早く活用されはじめ、1877年(明治10年)頃にはアワビの潜水漁業や各地の

 港湾建設に、また日露戦争での旅順港の沈船引き上げ作業に活躍した。

  明治中期になるとアラフラ海における白蝶貝の採取が盛んとなり、最盛期にはアラフラ

 艦隊とよばれた潜水作業船団を送ったが、1958年(昭和33年)の大陸棚条約によって

 入漁禁止となり衰退した。1913年(大正2年)吸気弁を歯で噛み、呼気は口から直接水中に

 排気する大串式マスク式潜水器が開発され、この改良型を使って、1924年(大正13年)

 片岡弓八が、地中海70メートルの海底に沈んでいた「八坂丸」から金塊の引き上げに

 成功した。1933年(昭和8年)頃には浅利式と呼ばれるマスクに空気嚢を取り付け、自然に

 吸気圧が調整される軽便なマスク式潜水器が開発され潜水作業の普及に貢献した。

 

 3)自給気式潜水器の登場

  1825年ジェームス(James)により、実用的な最初の自給気式潜水器が考案されたが、

 当時は高圧空気を得ることが不可能であったため普及するまでには至らなかった。

 1933年フランスのブリュ−ルにより高圧空気をボンベに充填し、圧力調整器を用いて

 送気する方式が考案され、さらに1943年にはフランスのクスト−(Cousteau)

 ガニヤン(Gagnan)により自動式呼吸装置(デマンド式調整器)が開発された。

 これにより、高圧空気を充填したボンベをこの調整器に取り付けて潜水すると、

 潜水者の吸気に応じた空気量が、潜水深度に応じた圧力に自動的に調整送気される

 ことが可能となった。この理想的な自給気式潜水器の出現により、潜水はスポ−ツ

 分野にまで発展した。自給気式潜水器はself-contained underwater breathing

 apparatusの頭文字を取りSCUBA(スク−バ)とも呼ばれている。

 

 4)近年の潜水作業の状況

  欧米においては海底油田開発作業が盛んになる一方、軍事技術としても潜水が

 取り上げられたため飽和潜水をはじめとする深海潜水技術が急速に発展した。

  我が国においては、第二次大戦後は、沈船の解体作業や白蝶貝などの漁獲類の

 採取が主であったが、昭和30年代中頃からは港湾整備による捨て石均しなどの

 基礎土木工事が主流になった。近年ではダムや上下水道設備の調査やメンテナンス

 作業、臨海発電所の取水管・放水管の調査や管内付着物の除去作業、海域や湖沼の

 環境調査など、港湾工事だけでなくその作業範囲は多岐にわたっている。

 潜水作業の多様化にともない潜水器も多種多様なものが用いられているが、

 最近では、装備の簡便さと水中での機動性の高さからフ−カ−式潜水器や

 スク−バ式潜水器が多く用いられるようになり、そのため従来よりのヘルメット式

 潜水器は減少傾向にある。

  欧米に比較して、日本における潜水技術は、その産業構造の違いから空気による

 浅深度潜水について発展が見られた。しかし、今後は、潜水作業のさらなる

 多様化に加え、港湾工事や臨海部の開発が沿岸から沖合へと指向しているため、

 潜水作業もその流れに乗り、徐々に深くなると同時に長時間の潜水となっていく

 傾向にあり、この分野での潜水技術の確立が急がれている。

 
 
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